食べ物で体に起こる変化の意味
頭が痛い。腰が痛い。下痢した。便秘した。ニキビが出来た。疲れが取れない。不安になる。すぐ怒る。眠れない…。 食べ物が原因となって様々な変化が体に起こりますがこれらはご自身にとっては不快なものでしょう。当然良くないものと多くの人が判断すると思います。
しかし、この出て来る症状だけに囚われると治すことが出来なかったり、治療の方針を見誤ったりします。 「症状だけに拘らない。」ここが一般人と医者との大きな差と言えます。
そもそも治療の目的はなんですか?
多くの場合、貴方が悩む症状の緩和、消失だと思います。 それをできるだけ早く。 この出来るだけ早くというのが問題です。 例えば今回の特定の食べ物で起こった症状を取るだけならその食べ物を摂るのを止めれば良いのです。 しかし元々治そうとしていた病気があるならそれはそのままです。
初めからなんの病気もなく健康維持を考えて食べていたのならただ止めても良いでしょう。 しかし、何か他の病気を治そうとして目的を持って食べていた場合、新たに出てきた症状は果たして治療の観点で見た場合に本当にダメなものなのか? ここは見極めないと行けない所です。
例えば、慢性頭痛を治そうとして牛乳でも頑張って飲んでたとしましょう。(牛乳にある豊富なビタミン群が頭痛に有効とされる)その結果、頭痛はそのまま。お腹が緩くなったとします。 貴方は慌てて飲むのを止めました。
こんな場合です。
こんな時あなたは何を考えますか? 牛乳は自分に合わなかったと思うでしょうか? 頭痛には効かないと思うでしょうか? 飲み方や量が悪いと思うのでしょうか?
答えはきっと貴方の中にあります。 なぜなら、この点についても決まった答えなどなく、人によって違うからです。 TVやネットで調べてダメだった理由をそのまま信じるのも良いでしょう。 自分自身の考察で満足するのも良いでしょう。 しかしダメだった理由の本当のところは誰にも分かりません。
牛乳によって下ってしまったお腹。もし、この症状が好転反応や眩暈反応と呼ばれるものなら症状を乗り越えて飲み続けたら頭痛が治るということも起こるかもしれません。 飲むのを止めてしまった人はこの検証は出来ません。
好転反応か副作用か?
この見極めにはある程度の知識が必要です。
「すべての食物には効果があり、効果があるということは副作用があり、それらの出方には個人差がある。」
これを念頭に置き、治そうとする病の仕組み、現在の状態、食べるものの効果などから副作用や好転反応の出方を論理的に予め予想して量や質、調理を加減する。
ここまでできて初めて出てきた症状が好転反応かタダの副作用なのかの見極めが可能と言えます。そして自ずからその後の処置も変わります。
そう考えると食べ物で治すというのも結構難しいものなのですよ(´・ω・`)
※ここで出てくる医者とは医師限定ではありません。西洋、東洋、手技などを問わず医に関わる全ての人達です。
つづく…